この記事では、韓国映画【ビューティー・インサイド】を紹介していきます。
2018年に【僕が見つけたシンデレラ(邦題)】というタイトルでドラマ化もされているのですが、映画のソレとは全く別のテイストに仕上がっています。
ドラマ版は、映画のファンであり、映画の印象をガッツリと持っている私には全く別の作品に思えました。
映画【ビューティー・インサイド】の主人公のウジンは18歳の時から一度眠って目覚めると眠る前とはまったくの別人になってしまうという特異体質を抱えていました。
イ・ボムスさんやパク・ソジュンさん、イ・ジヌクさんなど著名な俳優を筆頭に、パク・シネや上野樹里といった女優も多数登場し、127分という映画の中で、ウジンを演じた役者の数は総勢123名です。
そのウジンと恋愛に発展するヒロイン・イスを演じたのはハン・ヒョジュさんです。
静かに流れるように進んでいく作品ですが、とても切ない感情が胸に刻まれる印象深い作品です。
映画【ビューティー・インサイド】の主なキャスト
ウジン役を演じる役者たち
この物語の主人公のウジンは18歳の時から眠って目覚めると、見た目は別人になってしまうという特異体質。
彼の特異体質を知る唯一の親友と共に家具デザイナーとして生計をたてています。
特異体質の為に、深く人と関わる事のなかったウジンでしたが、ある日訪れた家具店で働く女性に一目ぼれをします。
- キム・デミョン…【賢い医師生活】、【ミセン】、映画【麻薬王】など
- ト・ジハン…【恋の花が咲きました】、【100日の郎君様】、【花郎<ファラン>】など
- ペ・ソンウ…【トンイ】、【ライブ〜君こそが生きる理由〜】など
- パク・シネ…【ピノキオ】、【ドクターズ〜恋する気持ち〜】など
- イ・ボムス…【アイリス2】、【総理と私】、【ジャイアント】など
- パク・ソジュン…【ユン食堂】、【サム、マイウェイ~恋の一発逆転!~】、【梨泰院クラス】など
- キム・サンホ…映画【焼肉ドラゴン】、【D-DAY】、【番人!〜もう一度、キミを守る〜】など
- イ・ジヌク…【ロマンスが必要2】、【ボイス2】、【ボイス3】など
- ソ・ガンジュン…【恋はチーズ・イン・ザ・トラップ】、【キミはロボット】、【第3の魅力】など
- キム・ヒウォン…【ゴハン行こうよ2】、【今週、妻が浮気します】、【おしえて!イルスン】など
- イ・ドンウク…【風船ガム】、【トッケビ】、【真心が届く】など
- キム・ジュヒョク…【武神】、【ホジュン〜伝説の心医〜】、【恋のスケッチ~応答せよ1988~】など
- ユ・ヨンソク…【幸せのレシピ~愛言葉はメンドロントット】、【浪漫ドクター キム・サブ】、【賢い医師生活】など
- 上野樹里…【のだめカンタービレ】、【グッド・ドクター】、【監察医 朝顔】など
ホン・イス 役・・・ハン・ヒョジュ
ウジンが一目ぼれをする家具店の店員
-ハン・ヒョジュ-
1987年2月22日 忠清北道清州市生まれ。BHエンターテインメント(韓国)、 フラーム(日本) 所属
ネット上で募集していたアパレルブランドのモデルに応募した事がきっかけで芸能界入りしますがデビューして早々に【春のワルツ】の主演に抜擢され本格的な女優活動に入ります。
韓国だけでなく日本の事務所(戸田恵梨香さんや広末涼子さんらが所属)にも所属し、活動を行っています。
2021年3月公開の映画【太陽は動かない】にも出演しています。
≪主な出演作品≫
【春のワルツ】、【華麗なる遺産】、【トンイ】、【W-君と僕の世界-】、【トレッドストーン】、映画【監視者たち】、日本映画【MIRACLE デビクロくんの恋と魔法】、映画【人狼】、日本映画【太陽は動かない】
サンベク・・・イ・ドンフィ
ウジンの秘密を知リ理解している唯一の親友。
ウジンと共に家具工房を営み職人であり表には立つことができないウジンを支えている。
-イ・ドンフィ-
1985年7月22日 生まれ。ファイブラザーズコリア 所属
端役で出演していても独特の雰囲気で存在感のある俳優さんです。理想の女優として本作で共演したハン・ヒョジュさんとは、映画【監視者たち】でも共演しています。
しかし、プライベートでは2016年に熱愛報道されたモデルのジョンホヨンさんとの交際を認めており、翌年には2人で日本に旅行で訪れたそうです。破局報道がありませんので、現在も交際が続いているのではないでしょうか?
≪主な出演作品≫
【朝鮮ガンマン】、【離婚弁護士は恋愛中】、【恋のスケッチ~応答せよ1988~】、【アントラージュ】、【真っ赤な先生】、映画【監視者たち】、映画【ブラザー】、映画【グクド劇場】、映画【エクストリーム・ジョブ】、映画【幼い依頼人】、映画【EXIT】
ウジンの母・・・ムン・スク
ウジンの母親。実はウジンの父親である自分の夫もウジンと同じ体質だったらしい。
-ムン・スク-
1954年5月19日 京畿道南揚州市生まれ。
1970年代に映画で活躍されてた女優さんで、映画【ビューティー・インサイド】への出演は、女優として38年ぶりの出演だったそうです。
以後は、話題のドラマなどにも出演し活躍しています。
≪主な出演作品≫
【記憶~愛する人へ~】、【逆賊-民の英雄 ホン・ギルドン】、【愛の迷宮-トンネル‐】、【ライフ・オン・マーズ】、【最高の離婚~Sweet Love~】、【恋のステップ~キミと見つめた青い海~】、【コンデインターン】
映画【ビューティー・インサイド】のあらすじ
ウジンが18歳だった頃、ある日目覚めると突然別人の姿に変わっていました。
突然の出来事に戸惑いを隠せないウジンでしたが、ウジンの変化は眠って起きる度に繰り返されます。
時には老人だったり、時には子供だったり、性別や国籍すら変わってしまうという何とも恐ろしい状況です。
外に出かけられなくなったウジンを訪ねて友達のサンベク(イ・ドンフィ)がやってきました。
迷った挙句にウジンはサンベクに全てを打ち明けましたが、サンベクも半信半疑でウジンの告白を俄かには信じる事ができませんでした。
しかし、サンベクはウジンの身に起こっている事実を受け入れ、唯一、ウジンの秘密をしる親友としてこれまで付き合ってきました。
大人になったウジンとサンベクは共同でオーダーメイド家具の会社を立ち上げました。
ウジンは職人として家具をデザインし作っています。
表の仕事は全てサンベクに任せ、ウジンの創る家具は業界でも注目されるようになります。
ある日、家具のリサーチの為に家具店を訪れたウジンは、そこでイス(ハン・ヒョジュ)という店員に出会います。
ウジンはイスに一目ぼれをしましたが、近づけずにいました。
しかし、会いたい一心で家具店に出向いてはイスを見つめる日々を送ります。
ウジンがある朝目覚めると理想的なイケメン(パク・ソジュン)になっていました。
話しかけるならこの姿がないと思ったウジンは、イスに積極的に話しかけます。
家具という共通の話題のある2人はすぐに打ち解け、色々な話題で盛り上がり楽しいひと時はあっという間に過ぎ去ります。
翌日もまたイスに会いたいと思ったウジンは、同じ姿のままでイスに会う為に眠らぬ日々を過ごします。
イスもウジンに好意を寄せるようになり、2人はお互いに愛し合う様になりました。
ところが、幸せな日々はあっという間に過ぎ去ります。
3日連続で眠らずに過ごしたウジンは、気づくと電車の中で眠っていました。
「はっ」として起きると、窓に映る姿は別人(キム・サンホ)へと変わっていたのです。
落胆したウジンでしたが、イスの事を簡単に諦める事ができませんでした。イスも急に会えなくなったウジンの事を心配しています。
ウジンは意を決して、イスに真実を告げる事にします。
全く別人の姿の人の口から「自分がウジンだ」と聞かされたイスは、当然驚き取り乱します。
しかし、ウジンの事を愛し始めていたイスはやがてウジンから伝えられた事実を受け入れようとします。
毎日、起きる度に違う姿のウジンとつき合う事を決めたイスでしたが、やっと慣れたと思った頃に別人になってしまうウジンに慣れる事はできませんでした。
会うたびに別人になるウジンの事を自ら見つける事ができません。
そして、姿が変わるウジンと親しくするイスの姿を見る同僚や周りの人からは、「見る度に違う男と会っている」遊び人だと噂されたりもしました。
愛する人を見つける事すらできない事に恐怖を感じたイスは徐々に精神を病んでいきます。
一方で、イスと共に歩んでいきたいと思っていたウジンは手作りの木の指輪を用意し、プロポーズも考えていました。
しかし、イスが自分のせいで苦しんでいると知ったウジンは母親に相談します。
イスが精神を蝕まれている事を聞いたウジンの母親(ムン・スク)は、「あの頃の私とおんなじね」とウジンの父親との事を話し出しました。
ウジンの父親もまたウジンと同じ体質であったという真実をはじめて聞きます。
その上で「イスはあなたと離れて暮らせばやがて元通りの平穏な暮らしに戻る事ができるから安心しなさい」とウジンに言いました。
ウジンはイスとの幸せな日々を思い返し「愛はすべてを解決するけど 愛のせいですべてが壊れることもある」と結論づけました。
イスなしで生きていけるかはわからなかったけれど、愛するイスを思いウジンはイスに別れを告げます。
急な別れに驚いたと同時に安堵したイスの精神は徐々に回復していきました。
毎回違う姿だったウジンの事はどんな顔だったかさえ思い出せませんでしたが、手元に残ったウジンがくれたイス専用の椅子に座る度に、ウジンとの日々を思い出してしまうイスです。
彼のせいで精神を病んでしまうくらい辛かったのに、やはり心の奥では彼の事を愛し続けていたのでした。
いつも通りに出勤したイスはふと思います。
「私は何を恐れていたの?」「他の人たちからの視線?」それとも「あなたが変化する度に生じる混乱?苦痛?」
「いや、あなたがいない今ほど辛いものはない!」
イスはウジンに会いに行く事を決意します。
その頃、ウジンは海外に移り住み工房を構えていました。
親友のサンベクは韓国でそれまでと同じ様に仕事をしていました。
サンベクからウジンの居場所を聞きだしたイスはウジンを訪ねます。
ウジン(ユ・ヨンソク)が扉を開けるとそこにはイスが立っていて「キム・ウジンに会いに来ました」と言います。
ウジンは「何かの間違いではないですか?ここにそんな人はいません」と返します。
しかし、イスは「ここは家具工房ですよね?よろしければ家具を見せて頂けませんか?」といい工房に入ります。
中に案内されたイスはウジンの手を取り「あなたと会って話がしたいからここに来たの。私はもう大丈夫だから」と伝えます。
ウジンは「また具合が悪くなるよ?」と言うと、「そうかもしれないけど、それよりもあなたがいない事がもっと辛い」と答えます。
そしてイスは「あなたが起きる度に違う姿でも構わない。だって、あなたがキム・ウジンだから愛しているの。ごめんね気づくのが遅くなって、ウジン私と結婚してくれる?」とプロポーズします。
ウジンは、いつかイスにプロポーズしようと作った木製の指輪を取り出します。
2人は会えなかった日々を埋めるように何度もキスを交わし、ハッピーエンドを迎えました。
エンドロールでは、ウジンの母親の元に失踪中だった父親が帰ってくるというサイドストーリーも花を添えます。
人は見た目で恋に落ちるのか?恋愛は心だけで成立するのか?そんな事を深く考えさせられる映画でした。